1・2・3ステップを活用しましょうー11月2011年



対人関係において、相手に悪気がなくても、自分には不快でやめて欲しい嫌な事はよくありますよね。 それは子ども同士にも頻繁におこることです。私がアメリカ、現地校でスクールカウンセラーをしていた時によく子ども達に教えていた対処法があります。とても簡単、かつ効果的なので、先生達もよく使っていましたが、意外に知らない方もいるようなので、またここで紹介してみようと思います。

 

「1・2・3ステップ」といって、他の人に嫌な事をされた時に、どのように対処するか、という簡単なテクニックです。最初に、

 

1:"(Please) Stop it!" /「やめて(下さい)!」と自分の意志を伝えるーこれでやめてもらえたら、しめたものなのですが、なかなかそうはいかない場合もあるでしょう。その時は

 

2:Walk away/その場を離れるー大概はこれで大きなケンカになることを防ぐ事ができますが、距離をとるのが状況的に難しい時もあります。

 

3:Tell someone you can trust to get help/ 信用できる人に相談して助けを求めるーyard dutiesや先生、保護者、セラピスト等に相談し、大人や第三者に介入してもらいます。

 

この順番も大切です。はじめから自分で解決しようとしないと、いつまでたっても子どもは自立心や自信がもてず、周りに依存し、弱い子だとみなされ、いじめや虐待のターゲットにもなりかねません。

 

これは、子ども同士だけではなく、子どもが大人から虐待されるのも防ぎます。不審者が近寄って来た時に、また知っている人でも、何か嫌なことをされそうになった時には「やめて」と伝え、その場から「逃げ」、他の人に「助け」を求める事で、犯罪を未然に防ぎ、あるいは早期発見につながります。また、大人もこのテクニックを利用できます。例えば、職場で同僚/上司との間でやめて欲しい事があるときは、1:相手に解りやすいように自分がその行為/言葉を嫌がっている事をはっきりと伝える。2:その相手とそういった状況/環境に居合わせないようにする。3:上司/HR等に相談する。ここでも、対処の順番が大切になってきます。相手に自分の意志を伝える前にいきなりHRに駆け込んでも、先ずは自分の意思表明をすることを薦められます、また大切なのは、1・2で上手くいかなかった時に、必ず3に進む事です。一人で悩まず、周りの人の協力を得て、より良い関係を築いていきましょう。