震災のニュースが子どもにあたえる影響        2011年4月



東北関東大震災の被害者、またその関係者の方々に、心よりお見舞い申し上げます。

この震災の影響は、現地で災禍に遭われた方は言うに及ばず、日本中、そしてベイエリアに住む日本人にも広がっています。 離れていても、仔細な情報や、決定的な映像が見られるのは、現代のテクノロジーの恩恵です。しかし、あまりにもショッキングな映像に、恐ろしくなり、寝られなくなることもあります。大人の私達でもストレスをうけるのですから、ニュースが感受性豊かな子ども達に与える影響は、図り知れません。どのような反応症状が予測されるのでしょう。そして、今回の震災に限らず、災害が起った時には、どのように子どもをニュースの影響から守ったら良いのでしょうか?

 

<ストレスによる反応症状の例>

・睡眠障害・悪夢をみる

・普段よりケンカする/大人しい

・緊張している/赤ちゃんがえりする

・家族に対する心配/一人になりたがらない

 

これらの症状は、ストレスを体験した後に起こる自然な反応です。周りの大人が安心出来るように気をつけてあげれば、通常は時間とともに改善していきます。しかし、1ヶ月以上経っても改善が見られない場合は、他の障害を発症している可能性もありますので、医師・セラピスト等に早めにご相談下さい。また、以下のことにも気をつけてあげて下さい。

 

<ニュースを見ることの影響を小さくするためのガイドライン>
・子どもがどれだけの時間、ニュースなどを見ているか知っておくこと。
・報道が子どもを苦しめたり混乱させたりすることが予測されるなら、子どもと話をする

   ために十分な時間がとれ、静かな場所が取れることを確認しておくこと。
・子どもがニュースを見るときは一緒に見ること。
・子どもが何を聞いて何を疑問に思ったのか聞いてみること。
・必要な時にはそばにいて子どもに、安全を守ってあげると話し、子どもに簡単な言葉で

   安心を与えること。
・これまでになかった不眠や恐れ、夜尿、大泣き、自分の心配について話すなど、報道が

   子どもに恐怖や不安を与えた場合に起こる可能性のある症状を見つけること。

(武蔵野大学 小西聖子氏による「子どもとニュース」より抜粋)

 

上記のガイドラインや、他にも「子どもと災害報道」・「子どもたちの心のケア」等が日本トラウマティック・ストレス学会が作った、大震災支援情報サイトに載っています。http://jstss.blogspot.com/ よろしかったら、ご参照下さい。