黄色い水仙や、オレンジ色のカリフォルニア・ポピーが咲き出して、目を楽しませてくれます。春ですね。花粉症の人には辛い季節でしょうが、青空や花々の美しさが、気持ちを晴れやかにしてくれる、嬉しい季節の到来です。
私は、カウンセラーという仕事上、個人的な様々なお話を聴かせて頂きます。その度に、クラインアントの方々に教えられることが沢山あります。大学院の授業で学んだ、机上の教えも大切ですが、クライアントの方々と接し始めて以降の経験が、今のプロフェッショナルな私を作り上げてくれたと、感謝しています。私も一人の人間ですので、いつも完璧な対応ができているとは思いませんが。
日本人は、相手を不快に感じても、それを口に出したり、伝えることが苦手のようです。自分で我慢をするか、相手との関係を絶ってしまう傾向があるのではないでしょうか。「言ってもしょうがない」と思うのかもしれません。また、相手から冷静に不満を述べられることにも慣れていないでしょう。すぐ個人的にとってしまう傾向も多く、いつまでも引きずってしまいがちです。ですから、私とのセッションの中でクライアントの方が、私に怒っても、それを真摯に受け止めるようにしています。私を信頼すればこそ、他人には見せることの難しい感情をシェアしてくれているのですから。私は、そのことをまず、言葉に出して感謝の気持ちを伝えます。
私が一緒になって怒らないことで、殆どの人の怒りは納まってゆきます。怒っているのに、表面では、黙っているのとはちがいます。日本の親御さんは、黙って怒りをやり過ごすことを選びがちですが、それはかえって怒っている人を傷つけ、見放された気分にさせてしまいます。こちらでは、Silent treatment/サイレント・トリートメントといって、とても冷たい反応とされています。
怒りは怒りを呼び、悪いサイクルにはまりがちです。子どもが駄々をこねたり、無茶なことを言ったりした時、親であるあなたは、大声で怒り返しますか? 或いは、無視をして、子どもを避けますか? それは、サイレント・トリートメントですよ。どちらも、子どもを傷つけます。「私が我慢をすれば」と気持ちを押し殺せば、圧力鍋にもっと圧力をかけるように、爆発しやすくなるのです 。自分を大切にすることは、周りの人を大事にすることに繋がります。カウンセリングに行く、サポートグループに参加する等が、自由に自分の気持ちを発散させる良い機会だと思います。自分なりの方法を気長に探してみてください。そして、花や小鳥のさえずりにも、耳を傾ける心の余裕を持って、春を楽しみましょう!