July 2010 Archives

失敗することの大切さ

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「"脱線する度胸″を持ち続ける」 

ふと、目に留まったある雑誌の中のタイトルです。なんていい言葉だろう、と思いました。脱線する、間違えることを恐れていると、何もはじめられません。私も、自分がいよいよ、初めてカウンセリングをする直前のことを思い出します。「間違ったらどうしよう!傷ついているクライアントに、更に落ち込むことを言ってしまったらどうしよう!」と、恐怖感で一杯の私に、ベテランセラピストのスーパーバイザーが与えてくれた言葉は、「失敗してもいいのよ」でした。その一言で、がちがちに固まっていた自分の肩が、軽くなった感覚を今でも覚えています。

人生経験の圧倒的に少ない子どもにとっては、始めてのことのほうが多いわけですよね。でも、初体験を怖がるというのは、周りの大人から習うことです。道路に飛び出したら危ない、熱いものに触らないなど、安全を守る為に必要なこともありますが、子どもを守りたいが為に、必要以上に恐怖心を植え付け、彼等の可能性や、好奇心の芽を潰してはいませんか?

「 失敗してもいいから、やってごらん」と言えますか?

私が学校でセラピーをしていた、小学校一年生の男の子は、周りの目を気にして、自分の苦手なことには一切、手をつけようとしませんでした。年の離れた3人兄弟の末っ子の彼は、当然、お姉さん、お兄さんに比べて、未熟です。同じようにやろうとしては失敗していました。彼の両親は、そんな彼の幼さを可愛らしいと思って、彼の失敗をいつもからかっていたそうです。当の本人は、自分の失敗を笑われて、とても傷ついていました。

「私があなたくらいの頃には、これができなかったのよ。くやしかったわ。でも、こうしたらできるようになったの。」とか、「お兄ちゃんは、これができなかったけど、あれは上手にできるようになった」とか、皆が失敗したり、脱線したり、試行錯誤してやってきたのだ、ということを教えてもらえたら、どんなに心が晴れるでしょう。彼等の経験や視野は狭いのです。失敗しても大丈夫、ときちんと彼等に伝えましょう。小さな挫折、失敗を経験してこなかった人は、打たれ弱くなります。他人への思いやりも、自分が失敗した経験がないと、なかなかわきません。 失敗をし、脱線したからこそ見えて来る景色や、工夫や発見もある訳です。
次回、子どもが何か失敗したときには、親は、まず深呼吸。頭ごなしに叱らないで、チャレンジしたことを褒めてあげて下さい。そうしなければ、子どもは、自分が失敗すれば怒られる(笑われる)、失敗するくらいなら、やらない方がいい。と考えるようになります。
自分で打開策を見つけられる、強い人間になれるように、失敗、脱線を怖がらない環境を整えてあげてはどうでしょうか?